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「自家免疫尿療法」3つの作用機序

  尿療法には、以下の①、②、③の作用があることが、20世紀を通じた医師と生物学者の研究で確認されています。 私はこれらの作用機序を考慮して、尿ワクチンの使用を含む尿療法全体を「自家免疫尿療法」と呼んでいます。

 

①抗体の再利用と殺菌作用の増強。

   感染症に対しての尿療法の有効性を考えるとき、尿中に抗菌作用、抗ウイルス作用のある抗体が分泌されている事は容易に予測されることであり、現に、ポリオの予防接種を受けた人の尿中からは、抗ポリオ抗体が、同じように、コレラや腸チフスのワクチンを接種した人の尿中からはそれぞれ、コレラや腸チフスに対しての抗体が検出されています。何らかの疾患に罹患し、それに対して人体が抗体産生や、腫瘍分解、蓄積毒素の分解排泄などを行っている状態では、その人の尿中には、その疾患を克服するために生体が産生した、抗体や解毒剤、組織機能を強化するための液性伝達物質(ホルモン等)が比較的大量に含まれることになります。腎臓の主要機能を「老廃物」の排泄だと勘違いしている人々は、「尿中にそのような有効かつ有益な成分が排出されるはずはない」「排出されるとしても治療に効果を及ぼすほどの濃度であるはずがない」など、否定的な見解を述べる方が多いのですが、たとえば、尿中のポリオウイルス抗体の効果を調べたハーバード大学医学部のマーティン・ラーナーらの研究によれば、尿中抗体の濃度が検出限界に近い、薄い濃度であっても、自然な尿そのものが、ポリオ感染の予防や治療に効果を発揮することが確認されています。実際には、尿の抗ウイルス作用や、殺菌作用は必ずしも抗体単独の作用によるものではなく、尿が含んでいる2%以上の濃度の尿素の殺菌作用や、その他に尿が含有する四千種類を超える生体活性物質の複合作用によるものと推定確認されています。 つまり、人の尿中には、個人が疾患を抱えている場合には、その疾患を克服するために人体の全組織が総力をあげて合成分泌している治療薬に相当する各種生薬と、それらの生薬により分解されている、疾患の原因となっている毒素が薄められたもの、あるいは毒素が分解された成分が両方とも含まれている事になります。患者さんが、発熱や、痙攣、かゆみなどの「症状」で苦しんでいる場合、尿中には個人の体にその症状を引き起こしている化学伝達物質や神経刺激性物質等も含まれることになります。

 また、明瞭かつ容易に確認出来る事柄として、1日にコップ数杯以上の飲尿をした場合、その人の尿中尿素濃度は容易に3%から4%を越え、尿素による尿の殺菌作用が高まり、尿路感染症などは極めて迅速に克服されます。(この際に再利用される尿中の極めて重要な成分として、前述の「ソマチッド」を挙げる研究者も最近は増えています。)

 

②腫瘍分解産物や毒素による免疫反応活性化。

   体内で分解排泄された毒素や腫瘍の分解産物を再度体に取り入れることにより、身体は、丁度ワクチンを打った時のように、それらの毒素に対しての抗原・抗体反応や分解反応を加速させる事となります。

自家免疫尿療法としての飲尿療法や、尿ワクチンの使用を通じ、それらの分解産物を抗原として身体に取り入れなかった場合と比較して、自家免疫尿療法を併用する事で、数倍から数十倍の速度で毒素や腫瘍が分解される事になります。(ここで「数倍から数十倍」と述べているのは、報告されている飲尿療法や自家尿免疫療法による治癒症例では、腫瘍や各種疾患、感染症などからの回復速度が、他の治療を受けた場合や、自然経過にまかせた場合と比較して数倍から数十倍の速度で改善している事実に基づいての事です。数十倍と評された治癒症例のほとんどは、飲尿や尿の塗布以外に、水と自己尿以外を摂らない断食である「尿断食」が行われています。)

 

③尿は症状を引き起す血中成分の「分解刺激」になる。

   高熱や痙攣、かゆみなどの不快な症状や、激しい症状を作り出している生体分泌物を、自家免疫尿療法で人体に「抗原」として取り込むことで、症状を迅速に消失させる事が可能になります。具体的には、これらの症状がある場合に、皮下注射や筋肉注射などの方法を通じて、人体に対して尿中成分を抗原として提示すという方法です。これにより迅速に症状が消失することが報告されており、喘息発作やアナフィラキシー反応などを起こしている患者さんに対して、本人の尿を皮下注射または筋肉注射することで、血液中の抗原・抗体反応を消し去ることが出来るという数多くの臨床研究と症例報告がなされています。(「尿療法バイブル」参照)

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